健胃消化薬とは?
健胃消化薬(けんいしょうかやく)とは、胃の働きを活発にし、食べ物の消化を助ける薬の総称です。
主に、食欲不振、胃もたれ、消化不良、腹部膨満感などの症状を改善する目的で使用されます。
主な目的
健胃消化薬には、次のような目的があります。
食欲を増進する
胃の働きを改善する
消化酵素を補う
胃もたれを改善する
消化不良を改善する
腹部膨満感を軽減する
主な適応
食欲不振
消化不良
胃もたれ
食べ過ぎ
飲み過ぎ
胃の不快感
機能性ディスペプシア(一部)
主な種類
① 健胃薬
胃液の分泌や胃の運動を促し、食欲や消化機能を改善します。
生薬系健胃薬
代表的な生薬
ケイヒ(桂皮)
ショウキョウ(生姜)
チンピ(陳皮)
ゲンチアナ
オウバク
作用
食欲増進
胃液分泌促進
胃運動促進
② 消化酵素製剤
不足している消化酵素を補い、栄養素の消化を助けます。
代表薬
ジアスターゼ
タカジアスターゼ
パンクレアチン
ビオヂアスターゼ
消化する栄養素
酵素 | 消化する栄養素 |
アミラーゼ | 炭水化物 |
プロテアーゼ | タンパク質 |
リパーゼ | 脂肪 |
③ 消化管運動改善薬(消化管運動機能改善薬)
胃や腸の動きを正常化し、胃内容物の排出を促進します。
代表薬
モサプリド
アコチアミド
ドンペリドン
メトクロプラミド
適応
胃もたれ
機能性ディスペプシア
吐き気・嘔吐
④ 胃粘膜保護薬
胃の粘膜を保護し、胃の不快感を改善します。
代表薬
レバミピド
テプレノン
スクラルファート
アルジオキサ
⑤ 制酸薬
胃酸を中和し、胸やけや胃痛を和らげます。
代表薬
水酸化マグネシウム
水酸化アルミニウム
炭酸水素ナトリウム
⑥ 整腸薬
腸内細菌のバランスを整え、消化吸収を助けます。
代表薬
ビフィズス菌製剤
酪酸菌製剤
乳酸菌製剤
主な副作用
種類 | 主な副作用 |
健胃薬(生薬) | 胃部不快感、発疹(まれ) |
消化酵素製剤 | アレルギー反応(まれ) |
モサプリド | 下痢、腹痛 |
ドンペリドン | 口渇、下痢、まれに不整脈 |
メトクロプラミド | 眠気、錐体外路症状(特に長期使用時) |
制酸薬 | 便秘(アルミニウム製剤)、下痢(マグネシウム製剤) |
健胃薬・消化薬・胃薬の違い
分類 | 主な働き |
健胃薬 | 胃の働きを高め、食欲を改善する |
消化薬 | 消化酵素を補い、食べ物の消化を助ける |
胃薬 | 胃酸を抑える、胃粘膜を保護するなど、胃の症状全般に対応する薬の総称 |
つまり、「健胃消化薬」は健胃薬と消化薬を組み合わせた概念であり、「胃薬」はそれらに加えて制酸薬や胃粘膜保護薬なども含む、より広い概念です。
使用上の注意
食べ過ぎや飲み過ぎによる一時的な症状には有効ですが、原因となる病気を治す薬ではありません。
胃痛が続く、体重減少がある、吐血や黒色便がある場合は、胃潰瘍や胃がんなどの可能性もあるため、早めに医療機関を受診してください。
消化管運動改善薬の一部は、他の薬との相互作用や副作用があるため、医師や薬剤師の指示に従って使用することが大切です。
まとめ
健胃消化薬は、胃の働きを改善し、消化を助ける薬の総称です。
主な種類は以下のとおりです。
健胃薬:胃液分泌や胃運動を促進し、食欲を改善
消化酵素製剤:炭水化物・タンパク質・脂肪の消化を補助
消化管運動改善薬:胃や腸の動きを正常化
胃粘膜保護薬:胃粘膜を保護
制酸薬:胃酸を中和
整腸薬:腸内環境を整える
これらは症状や原因に応じて使い分けられ、食欲不振や消化不良、胃もたれなどの改善に役立ちます。なお、症状が長引く場合は自己判断で市販薬を続けるのではなく、医療機関で原因を確認することが重要です。
コメント