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膵臓疾患治療薬とは?

7月22日
読了時間: 3分

膵臓疾患治療薬とは、膵臓(すいぞう)の病気を治療するために使用される薬の総称です。

膵臓には大きく2つの役割があります。

  1. 外分泌機能:消化酵素(アミラーゼ、リパーゼ、トリプシンなど)を分泌し、食物の消化を助ける。

  2. 内分泌機能:インスリンやグルカゴンなどのホルモンを分泌し、血糖値を調節する。

膵臓の病気には、急性膵炎、慢性膵炎、膵外分泌機能不全、自己免疫性膵炎、膵がんなどがあり、それぞれ治療薬が異なります。

主な適応

  • 急性膵炎

  • 慢性膵炎

  • 膵外分泌機能不全

  • 自己免疫性膵炎

  • 膵性糖尿病

  • 膵がん(症状緩和や抗がん薬治療)

主な治療薬

① 蛋白分解酵素阻害薬

急性膵炎では、膵酵素が膵臓内で活性化し、自らの組織を傷つけることがあります。蛋白分解酵素阻害薬は、この酵素の働きを抑える目的で使用されます。

代表薬

  • ナファモスタット

  • ガベキサート

作用

  • トリプシンなどの蛋白分解酵素を阻害する

  • 膵臓への自己消化を抑える

② 膵消化酵素補充薬

慢性膵炎や膵外分泌機能不全では、消化酵素が不足するため補充します。

代表薬

  • パンクレリパーゼ

作用

  • アミラーゼ

  • リパーゼ

  • プロテアーゼ

を補充し、消化・吸収を改善します。

適応

  • 慢性膵炎

  • 膵切除後

  • 膵外分泌機能不全

③ 鎮痛薬

慢性膵炎では強い腹痛を伴うことがあります。

代表薬

  • アセトアミノフェン

  • NSAIDs

痛みが強い場合は、医療機関でオピオイド鎮痛薬が検討されることもあります。

④ 胃酸分泌抑制薬

胃酸を抑えることで、消化酵素製剤の働きを助ける目的で併用されることがあります。

代表薬

PPI(プロトンポンプ阻害薬)

  • ランソプラゾール

  • エソメプラゾール

⑤ ステロイド

自己免疫性膵炎では第一選択となります。

代表薬

  • プレドニゾロン

作用

  • 炎症を抑える

  • 自己免疫反応を抑制する

⑥ 糖尿病治療薬

膵臓の内分泌機能が低下すると糖尿病を発症することがあります。

使用される薬

  • インスリン

  • その他の糖尿病治療薬(病態に応じて選択)

⑦ 膵がんの薬物療法

切除できない膵がんや再発膵がんでは、抗がん薬が用いられます。

主な抗がん薬

  • ゲムシタビン

  • S-1

  • mFOLFIRINOX療法

  • ゲムシタビン+ナブパクリタキセル療法

主な副作用

薬剤

主な副作用

ナファモスタット

高カリウム血症、アレルギー反応

ガベキサート

発疹、肝機能異常

パンクレリパーゼ

腹痛、便秘、下痢

プレドニゾロン

感染症、高血糖、骨粗しょう症

PPI

下痢、低マグネシウム血症(長期使用時)

薬だけでは治療できない場合

膵臓疾患では、薬物療法だけでなく内視鏡や手術が必要になることがあります。

例

  • 急性膵炎の原因となる胆石の除去(ERCP)

  • 慢性膵炎による膵管狭窄への内視鏡治療

  • 仮性膵嚢胞のドレナージ

  • 膵がんの外科手術

  • 栄養療法や疼痛管理

膵臓疾患治療薬のまとめ

分類

主な代表薬

主な適応

蛋白分解酵素阻害薬

ナファモスタット、ガベキサート

急性膵炎

膵消化酵素補充薬

パンクレリパーゼ

慢性膵炎、膵外分泌機能不全

鎮痛薬

アセトアミノフェン、NSAIDs

膵炎による疼痛

胃酸分泌抑制薬

ランソプラゾール、エソメプラゾール

消化酵素製剤の補助

ステロイド

プレドニゾロン

自己免疫性膵炎

糖尿病治療薬

インスリンなど

膵性糖尿病

抗がん薬

ゲムシタビン、S-1など

膵がん

まとめ

膵臓疾患治療薬は、膵臓の炎症、消化酵素不足、自己免疫異常、糖尿病、膵がんなどに対して使用される薬です。

主な薬は次のとおりです。

  • 急性膵炎:蛋白分解酵素阻害薬(ナファモスタット、ガベキサート)

  • 慢性膵炎・膵外分泌機能不全:膵消化酵素補充薬(パンクレリパーゼ)

  • 自己免疫性膵炎:ステロイド(プレドニゾロン)

  • 膵性糖尿病:インスリンなどの血糖降下療法

  • 膵がん:抗がん薬(ゲムシタビン、S-1、mFOLFIRINOXなど)

膵臓疾患は重症化すると命に関わることもあるため、薬物療法に加えて、内視鏡治療、手術、栄養管理、禁酒・禁煙などを組み合わせた包括的な治療が重要です。

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