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記憶の分類

7月28日
読了時間: 3分

記憶の分類とは、記憶を保持時間・内容・意識の有無などによって分類したものです。心理学や認知神経科学では、以下の分類を理解することが重要です。

① 保持時間による分類

感覚記憶
 ↓
短期記憶(ワーキングメモリ)
 ↓
長期記憶

1. 感覚記憶(Sensory Memory)

感覚器官から入った情報をごく短時間保持する記憶です。

  • 保持時間:約0.2~3秒

  • 容量:非常に大きい

  • 例:花火の残像、聞いた音が一瞬残る感覚

種類

  • アイコニックメモリ(視覚記憶)

  • エコイックメモリ(聴覚記憶)

2. 短期記憶(Short-term Memory)

情報を数十秒程度保持する記憶です。

  • 保持時間:約15~30秒

  • 容量:約7±2チャンク(近年では約4チャンク程度という研究もあります。)

例

  • 電話番号を一時的に覚える

  • 暗算する

3. ワーキングメモリ(Working Memory)

アラン・バドリーが提唱した概念で、情報を一時的に保持しながら処理する機能です。

例

  • 会話しながらメモを取る

  • 暗算する

  • 文章を読みながら内容を理解する

4. 長期記憶(Long-term Memory)

数時間から生涯にわたって情報を保持する記憶です。

② 長期記憶の分類

長期記憶
├── 陳述記憶(宣言的記憶)
│     ├── エピソード記憶
│     └── 意味記憶
│
└── 非陳述記憶(非宣言的記憶)
      ├── 手続き記憶
      ├── プライミング
      ├── 条件づけ
      └── 非連合学習

A. 陳述記憶(宣言的記憶)

言葉で説明できる記憶です。

エピソード記憶

自分が体験した出来事の記憶です。

例

  • 昨日の夕食

  • 修学旅行

  • 入学式

意味記憶

知識や事実の記憶です。

例

  • 日本の首都は東京

  • 1年は365日

  • 心臓は血液を送り出す臓器

B. 非陳述記憶(非宣言的記憶)

意識しなくても利用できる記憶です。

手続き記憶

体で覚えた技能の記憶です。

例

  • 自転車に乗る

  • ピアノを弾く

  • タイピング

プライミング

以前の経験が、後の反応に無意識に影響する現象です。

例

  • 「医師」という言葉を見た後に「看護師」を思い浮かべやすくなる。

条件づけ

学習によって反応が形成される記憶です。

例

  • パブロフの犬(レスポンデント条件づけ)

  • スキナーのオペラント条件づけ

非連合学習

一つの刺激に対する反応が変化する学習です。

例

  • 慣れ(馴化):時計の音が気にならなくなる。

  • 感作:一度驚いた後は小さな音にも敏感になる。

③ 記憶の流れ

感覚記憶
     ↓
注意
     ↓
短期記憶
     ↓(リハーサル)
長期記憶
     ↑
    想起

国家試験でよく問われるポイント

記憶の種類

内容

例

感覚記憶

一瞬保持

残像

短期記憶

約15~30秒保持

電話番号

ワーキングメモリ

保持しながら処理

暗算・読解

エピソード記憶

個人的体験

昨日の出来事

意味記憶

知識・事実

歴史・言葉

手続き記憶

技能・動作

自転車・泳ぐ

プライミング

無意識の影響

関連語を思い出しやすい

条件づけ

学習による反応

パブロフ・スキナー

試験対策のポイント

  • エピソード記憶=「いつ・どこで・何をしたか」という体験の記憶

  • 意味記憶=知識や事実

  • 手続き記憶=技能や習慣

  • ワーキングメモリ=「一時的に保持しながら処理する」機能

  • 短期記憶とワーキングメモリは関連しますが、ワーキングメモリは単なる保持だけでなく、情報処理も含む点が特徴です。


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