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酸関連疾患治療薬とは?

7月22日
読了時間: 3分

酸関連疾患治療薬(さんかんれんしっかんちりょうやく)とは、胃酸の分泌を抑えたり、胃酸を中和したり、胃や十二指腸の粘膜を保護したりして、胃酸による障害を防ぐ薬の総称です。

胃酸は食物の消化や細菌の殺菌に重要ですが、過剰に分泌されたり、胃や食道の粘膜を傷つけたりすると、さまざまな病気の原因となります。

主な適応

酸関連疾患治療薬は、以下のような病気で使用されます。

  • 胃潰瘍

  • 十二指腸潰瘍

  • 胃食道逆流症(GERD)

  • 逆流性食道炎

  • 機能性ディスペプシア

  • NSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)による胃潰瘍の予防

  • ヘリコバクター・ピロリ除菌治療(胃酸分泌抑制薬を併用)

主な種類

① プロトンポンプ阻害薬(PPI)

胃酸分泌を最も強力に抑える薬です。

作用機序胃壁細胞の**H⁺/K⁺-ATPase(プロトンポンプ)**を阻害し、胃酸分泌を抑制します。

代表薬

  • オメプラゾール

  • ランソプラゾール

  • ラベプラゾール

  • エソメプラゾール

  • デクスランソプラゾール

適応

  • 胃潰瘍

  • 十二指腸潰瘍

  • GERD

  • 逆流性食道炎

  • ピロリ菌除菌

副作用

  • 下痢

  • 腹痛

  • 頭痛

  • 長期使用で低マグネシウム血症、ビタミンB₁₂欠乏、骨折リスク増加の可能性

② カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)

胃酸分泌を速やかかつ強力に抑える比較的新しい薬です。

作用機序プロトンポンプのカリウム結合部位を阻害します。

代表薬

  • ボノプラザン

特徴

  • 効果発現が速い

  • ピロリ菌除菌にも広く使用

③ ヒスタミンH₂受容体拮抗薬(H₂ブロッカー)

ヒスタミンによる胃酸分泌を抑えます。

代表薬

  • ファモチジン

  • シメチジン

  • ニザチジン

  • ラニチジン(現在は多くの国で販売中止)

特徴

  • 軽症例や夜間の胃酸分泌抑制に用いられることがあります。

④ 制酸薬

胃酸を中和します。

代表薬

  • 水酸化マグネシウム

  • 水酸化アルミニウム

  • 炭酸水素ナトリウム

特徴

  • 即効性がありますが、持続時間は短めです。

⑤ 胃粘膜保護薬

胃や十二指腸の粘膜を保護し、防御機能を高めます。

代表薬

  • レバミピド

  • テプレノン

  • スクラルファート

  • アルジオキサ

  • ソファルコン

⑥ プロスタグランジン製剤

胃粘膜を保護し、胃酸分泌を抑えます。

代表薬

  • ミソプロストール

適応

  • NSAIDsによる胃潰瘍の予防

注意

  • 妊娠中は子宮収縮を引き起こすため禁忌です。

⑦ 消化管運動改善薬(補助的)

胃の内容物を早く排出し、逆流を減らすことがあります。

代表薬

  • モサプリド

  • アコチアミド(機能性ディスペプシア)

主な副作用

薬の種類

主な副作用

PPI

下痢、頭痛、低マグネシウム血症(長期使用時)

P-CAB

下痢、便秘、腹部膨満感

H₂ブロッカー

頭痛、眠気、まれに肝機能障害

制酸薬

便秘(アルミニウム製剤)、下痢(マグネシウム製剤)

胃粘膜保護薬

便秘、下痢、吐き気など

疾患ごとの主な治療薬

疾患

主な治療薬

胃潰瘍

PPI、P-CAB、胃粘膜保護薬

十二指腸潰瘍

PPI、P-CAB

胃食道逆流症(GERD)

PPI、P-CAB、H₂ブロッカー

機能性ディスペプシア

PPI、P-CAB、アコチアミド

ピロリ菌除菌

PPIまたはP-CAB+抗菌薬2種類

NSAIDs潰瘍予防

PPI、P-CAB、ミソプロストール

まとめ

酸関連疾患治療薬は、胃酸を抑えたり胃粘膜を保護したりすることで、胃や食道、十二指腸の病気を治療・予防する薬です。

主な分類は以下のとおりです。

  • PPI(プロトンポンプ阻害薬):胃酸分泌を強力に抑える

  • P-CAB:胃酸分泌を速やかかつ強力に抑える

  • H₂ブロッカー:ヒスタミンによる胃酸分泌を抑える

  • 制酸薬:胃酸を中和する

  • 胃粘膜保護薬:胃粘膜の防御機能を高める

  • プロスタグランジン製剤:胃粘膜保護と胃酸分泌抑制

  • 消化管運動改善薬:胃の排出を促進し、症状改善を補助

現在の治療では、PPIやP-CABが胃潰瘍や逆流性食道炎などの第一選択薬となることが多く、症状や原因疾患に応じて他の薬剤を組み合わせて使用します。

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