コタール症候群とは?
コタール症候群(Cotard syndrome、コタール妄想)とは、「自分は死んでいる」「臓器がなくなった」「血液が流れていない」「自分は存在していない」といった強い誤った確信(妄想)を特徴とする、非常にまれな精神症状です。
主な症状
代表的なものには次のようなものがあります。
「私はもう死んでいる」
「心臓や脳などの臓器がなくなった」
「自分の体は腐っている」
「自分は存在しない」
「不死なので死ぬこともできない」
これらは単なる比喩や気分の落ち込みではなく、本人が現実として強く信じ込んでいる点が特徴です。
どのような病気でみられる?
コタール症候群は独立した病気というより、次のような疾患に伴って現れることがあります。
重度のうつ病(特に精神病症状を伴うもの)
統合失調症
双極性障害
認知症
脳卒中や脳損傷などの神経疾患
原因
原因は完全には解明されていませんが、
自己認識を司る脳の機能異常
感情と現実認識を結びつけるネットワークの障害
などが関与すると考えられています。
治療
原因となっている病気に応じて治療を行います。
抗うつ薬
抗精神病薬
気分安定薬(必要に応じて)
精神療法
重症例では**電気けいれん療法(ECT)**が有効なことがあります。特に重いうつ病に伴うコタール症候群では、高い改善率が報告されています。
注意点
「自分は死んでいるから食べる必要がない」「治療を受ける意味がない」と考え、食事や水分を拒否したり、自傷・自殺の危険性が高まる場合があるため、早期の精神科治療が重要です。
コタール症候群は非常に珍しい症状ですが、適切な治療によって改善するケースは少なくありません。もしご自身や身近な方にこのような考えが強く現れている場合は、早めに精神科や心療内科を受診することが勧められます。
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