パニック発作特定用語
パニック発作特定用語とは
パニック発作は、パニック症だけに起こるものではありません。
例えば、以下の疾患でもパニック発作がみられることがあります。
社交不安症
限局性恐怖症
広場恐怖症
全般不安症
心的外傷後ストレス症(PTSD)
強迫症
うつ病
双極症
統合失調症 など
このような場合に、「この患者にはパニック発作も伴っている」ということを示すために**「パニック発作特定用語」**が付けられます。
具体例
例えば、
社交不安症(パニック発作あり)
PTSD(パニック発作あり)
うつ病(パニック発作あり)
というように、主たる診断名に追加して記載されます。
つまり、
パニック症=独立した疾患(診断名)
パニック発作特定用語=他の疾患に「パニック発作を伴う」ことを示す診断上の注記
という違いがあります。
パニック発作の診断基準
DSM-5-TRでは、パニック発作は突然始まり、数分以内にピークに達する強い恐怖や強い不快感であり、その間に以下の症状のうち4つ以上が現れるものとされています。
動悸・心拍数の増加
発汗
身体の震え
息切れ・息苦しさ
窒息感
胸痛・胸部不快感
吐き気・腹部不快感
めまい・ふらつき
寒気または熱感
しびれ・ピリピリ感
現実感消失
離人感
「気が狂うのではないか」という恐怖
「死ぬのではないか」という恐怖
パニック発作の種類
パニック発作は発生状況によって大きく分けられます。
予期しない(Unexpected)パニック発作
特定のきっかけがなく突然起こる。
パニック症で特徴的です。
予期される(Expected)パニック発作
特定の状況や対象で起こる。
例:社交不安症で人前に立ったとき、限局性恐怖症で注射を見たとき。
パニック症との違い
項目 | パニック症 | パニック発作特定用語 |
診断名 | ○ | ×(診断名ではない) |
独立した疾患 | ○ | × |
他の疾患に付ける | × | ○ |
意味 | 予期しないパニック発作を繰り返し、再発への不安や行動変化が続く疾患 | 他の精神疾患にパニック発作が伴っていることを示す注記 |
まとめ
パニック発作は「症状」の名称です。
パニック症は「疾患(診断名)」です。
パニック発作特定用語は、「パニック発作を伴う」ということを示す**診断上の注記(specifier)**であり、社交不安症やPTSD、うつ病などさまざまな精神疾患に付けられることがあります。
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