星状神経節ブロック注射とは
星状神経節ブロック注射(SGB:Stellate Ganglion Block)とは?
星状神経節ブロック注射(SGB)とは、首にある「星状神経節」という交感神経の集まりの近くに局所麻酔薬を注射し、一時的に交感神経の働きを抑える治療法です。
主に**ペインクリニック(痛みの専門外来)**や麻酔科で行われます。
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星状神経節とは?
星状神経節は、首の付け根(第6〜第7頸椎付近)にある交感神経節です。
交感神経は、自律神経の一部で、
血管を収縮させる
発汗を促す
心拍数を上げる
「緊張・ストレス」への反応を高める
などの働きをしています。
SGBでは、この交感神経の働きを一時的に弱めることで症状の改善を目指します。
どのような病気に使われる?
SGBは、次のような病気や症状で用いられることがあります。
痛みの治療
帯状疱疹後神経痛
複合性局所疼痛症候群
顔面や首、上肢の神経障害性疼痛
血流改善
レイノー病
手や顔の血流障害
その他
顔面神経麻痺の一部
突発性難聴(他の治療と併用されることがあります)
一部の頭痛や顔面痛
精神疾患にも使われる?
近年では、
心的外傷後ストレス症
強いストレス症状
などへの効果が研究されています。
交感神経の過剰な活動を抑えることで症状が軽減する可能性が報告されていますが、現時点では標準治療として広く確立されているわけではありません。PTSDに対しては、薬物療法や心理療法が基本であり、SGBは一部の施設で補助的に検討されることがあります。
注射後に起こる変化
薬が効くと、一時的に次のような変化が現れることがあります。
まぶたが下がる
瞳孔が小さくなる
顔が赤くなる
鼻づまり
顔や手が温かくなる
これらは**ホルネル症候群**と呼ばれる反応で、交感神経が遮断されている目安となり、多くは数時間以内に自然に回復します。
副作用・リスク
比較的安全に行われる治療ですが、次のようなリスクがあります。
注射部位の痛み
出血
感染
声がかすれる(一時的)
飲み込みにくさ(一時的)
局所麻酔薬による副作用
ごくまれに、けいれんや血管・神経損傷などの重い合併症
そのため、超音波(エコー)で確認しながら実施する施設も多くあります。
SGBと薬物療法の違い
星状神経節ブロック | 薬物療法 |
局所麻酔薬を神経の近くに注射する | 飲み薬や注射薬を全身に作用させる |
交感神経を一時的に遮断する | 病気に応じた作用をもつ薬を使用する |
主に痛みや交感神経が関与する症状で用いられる | 幅広い疾患の治療に用いられる |
まとめ
星状神経節ブロック注射は、首にある交感神経節の近くへ局所麻酔薬を注射し、交感神経の働きを一時的に抑える治療法です。神経障害性疼痛や血流障害、一部の耳鼻科疾患などで広く用いられており、PTSDなどへの応用も研究されています。ただし、疾患によっては標準治療ではなく補助的な位置づけであり、適応や期待できる効果については担当医と相談することが重要です。
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