電気けいれん療法とは
電気けいれん療法(ECT:Electroconvulsive Therapy)とは?
電気けいれん療法(ECT)とは、全身麻酔をかけた状態で頭部に短時間の電気刺激を与え、脳内に治療に必要な短時間のけいれんを起こす治療法です。
現在のECTは、映画などで描かれる昔の方法とは大きく異なります。全身麻酔と筋弛緩薬を使用するため、患者さんは痛みを感じず、体が大きくけいれんすることもほとんどありません。
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ECTはどのように行われる?
手術室や専用の治療室で行う
心電図や血圧などを装着して全身状態を監視する
麻酔科医が全身麻酔を行う
筋弛緩薬を投与し、体の大きな動きを防ぐ
頭部に電極を当て、数秒間電気刺激を行う
数分で麻酔から目が覚め、回復室で経過を観察する
治療そのものは短時間で終わりますが、準備や回復時間を含めると1時間前後かかることが一般的です。
どのような病気に行われる?
ECTは、次のような病気で特に有効性が期待されています。
うつ病
重症のうつ病
薬が十分効かない場合
自殺の危険が高い場合
双極症
重いうつ状態や躁状態
統合失調症
一部の症状(特に緊張病〈カタトニア〉など)
緊張病
ECTのメリット
効果が比較的早く現れることがある
薬が効きにくい患者さんでも改善が期待できる
重症のうつ病や緊張病では重要な治療選択肢となる
高齢者など、薬の副作用が問題になる場合にも検討されることがある
副作用
ECT後には次のような副作用がみられることがあります。
一時的なもの
頭痛
吐き気
筋肉痛
眠気
記憶への影響
治療前後の出来事を思い出しにくくなることがあります。
多くは一時的で改善しますが、一部では長く続く場合もあります。
また、全身麻酔を用いるため、麻酔そのものに伴うリスクについても事前に評価・説明が行われます。
ECTとTMSの違い
ECT | TMS |
電気刺激で治療に必要なけいれんを起こす | 磁気刺激で脳活動を調節する |
全身麻酔が必要 | 通常は麻酔不要 |
入院で行われることが多い | 外来で行われることが多い |
効果が比較的早く現れることがある | 数週間かけて効果を評価することが多い |
重症うつ病、緊張病などで高い有効性が期待される | 主に薬で十分な改善が得られないうつ病などで用いられる |
ECTは安全なの?
現在のECTは、麻酔科医や精神科医などのチームが、心電図や血圧、酸素飽和度などを監視しながら安全に実施します。
適切な患者さんを選び、十分な説明と同意のもとで行われる場合、重症のうつ病や緊張病などに対する有効性が科学的に確立された治療法の一つとされています。ただし、すべての患者さんに適しているわけではなく、病状や全身状態、副作用のリスクなどを総合的に考慮して実施の可否が判断されます。
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